こんな疑問や不安を解消します。
現役WEBマーケターの私が、WEB広告代理店で仕事をしていて感じた実体験をベースに、WEB広告代理店のビジネスモデルや仕事内容を中心にあまり知られていない裏側について紹介します。
・WEB広告に興味がある
・WEB広告代理店で働いてみたい
・どういう仕事をしているのか知りたい
・就活生や転職予定の方
近年インターネット広告市場の拡大に伴い、WEB広告運用に興味がある人や仕事をしてみたいという方が増えています。
でも実際どういう仕事をしているのか、どういったところに楽しみややりがいがあるのかは、実際に働いたことがある人にしかわかりません。
そこで今回は、第二新卒枠でWEB広告代理店に転職し現在は事業主側でWEB広告運用の仕事をしている私が、WEB広告代理店の知られざる裏側を包み隠さず教えちゃいます。
私はWEBマーケター歴6年で、最初の3年間はWEB広告代理店で仕事をしていました。WEB広告代理店の裏側を知っているので、本記事ではWEB広告運用に興味がある人向けに包み隠さずお伝えしていきます。
WEB広告代理店に就職したい就活生の方や第二新卒で転職を目指している方は、是非参考にしてみてください。
WEB広告代理店のビジネスモデル
WEB広告代理店の仕事内容を知る前に、WEB広告代理店がどの様にして売上を伸ばしているかなど、ビジネスモデルを理解しておくと実際に仕事のイメージが付きやすいです。
なぜ残業が多いのか、激務なのかはビジネスモデルの構造にあった?
では簡単に解説していきます。
・WEB広告代理店が何かわかる
・WEB広告代理店のビジネスモデルがわかる
・WEB広告代理店の売上の仕組みがわかる
・WEB広告代理店の競争状況がわかる
WEB広告代理店って何?
WEB広告代理店は、企業からWEB広告宣伝費を預かり代理で運用する会社を指します。
有名で大手と言われるWEB広告代理店で言うと、サイバーエージェントやオプト、アイレップ、セプテーニ、トランスコスモス、デジタルガレージ、アナグラムなどがあげられます。
※ちなみに私は上記の会社のどれかに所属していました。
大手企業もWEB広告運用をWEB広告代理店に任せているケースが多く、代理店を活用して毎月莫大な広告宣伝費を投下していたりします。
企業側は自社でWEB広告運用ができる人を雇えば問題ないですが、WEB広告運用の仕事は特殊で技術やスキルも必要なため、なかなか人材が見つからないという悩みを抱える事があります。
そこで活躍するのがWEB広告運用の代行業務を専門とするWEB広告代理店で、WEB広告運用業務の一部をアウトソーシングし、適切にWEB広告集客をするというわけです。
WEB広告代理店のビジネスモデルは?
ざっくり簡単に言うと、WEB広告運用代行における手数料が主な収益の柱です。
※他にもあるのですが今回は割愛します。
例えば、月額1,000万円のWEB広告宣伝費をもらうとした場合、運用代行の手数料として20〜30%程度をもらうケースが多いです。
つまり、企業側はWEB広告代理店と手数料20%で契約している場合、月額1,000万円を渡しても実際に広告宣伝費に使えるのが800万円で、残りの200万円は広告代理店への手数料となります。
WEB広告代理店は月額運用金額が多ければ多いほど売上が立つので、多額のWEB広告宣伝費を使う会社を注力クライアントとして扱います。
注力クライアントには複数の運用担当者が付いている場合が多く、様々な拡大施策を通して月額運用金額を上げてもらえる様に提案しています。
WEB広告代理店はクライアント×案件数が大事
先ほどのビジネスモデルで解説した通り、WEB広告代理店は基本的に手数料で売上が立つので、新規クライアントを増やしたり案件数を増やしたりする事で売上を上げています。
例えば、月額1,000万円で手数料20%の案件が10社あった場合、200万円×10社で2,000万円の売上が立ちます。
また、月額運用金額が増えれば増えるほど手数料が多くもらえる為、運用額を増額できる様に広告運用最適化をして拡大していきます。
先述の通りクライアント×案件数を増やす事が売上増加に繋がる為、1人ひとりが担当するクライアント数が増えていきます。
例えば、ある新入社員は5社担当していて、あるベテラン社員は20社担当している場合がざらにあります。
自身の担当するクライアント数が増えるとその分だけ残業が増えますが、会社としてクライアントを増やさないと売上は上がらない為、残業地獄である事には変わりありません。
抱えきれない量のクライアントを担当する事で残業が増えて、心身的にダメージを負う人が多発し、それ故激務であると言われます。
WEBマーケティング業界がどれぐらいきついかについては、以下の記事でまとめていますので合わせて読んでみてください。
WEB広告代理店はリプレイスが多い
WEB広告代理店で仕事をしているとよく耳にするのが「リプレイス」と言う言葉で、リプレイスとは他のWEB広告代理店に変更する、運用移管する事を指します。
例えば、WEB広告代行のスキルがより高い会社に運用移管するとか、運用手数料が低い会社に変更するケースがリプレイスに該当します。
WEB広告代理店の営業として、別のWEB広告代理店を使っているクライアントに対して「うちで広告代行したらこんなメリットがありますよ!」と言う提案をかけていきます。
WEB広告代理店の争いは激しく常にリプレイスされる恐怖と闘う事もあり、運用業務をしっかり行っていくシビアさがありました。
ちなみに私は、月の残業時間90時間もかけて頑張っていたクライアントが別会社にリプレイスされ、かなり泣いたのを今でも覚えています。
WEB広告代理店の仕事内容
では、WEB広告代理店の仕事内容は何かを簡単に紹介していきます。
ここに記載するのはあくまでも極一部で基本的な内容になる旨ご認識ください。
▼オペレーション業務
・入稿作業
・入札作業
・レポーティング作業
▼プランナー業務
・モニタリング管理
・運用設計・提案
・クライアント往訪
※オペレーション業務とプランナー業務を分業しているWEB広告代理店が多い。
WEB広告代理店の仕事内容:
①入稿作業
入稿とは、WEB広告をインターネット上に掲載するために広告管理画面に設定する事を指します。
広告を掲載するためには、どのターゲット層を狙うか、どの広告を掲載するか、どのキーワードで掲載するかといった様に、広告の配信設定をする必要があります。
設定自体は、Google広告アカウントやYahoo!広告アカウント内などの広告マネージャーと言う管理画面から設定します。
もう少し詳しい話をすると、広告掲載するためにまずアカウント設計から始まります。一回アカウント構成を作成したら後はその中の細かい単位で変更をかけていくだけなので、基本的には初期入稿だけ大変と言われています。
▼アカウント構成要素:検索広告の場合
・キャンペーン
・広告グループ
・キーワード
・広告
WEB広告代理店の仕事内容:
②入札作業
入札とは、特定のキーワードや広告に対していくらまで掲載できるかを金額単位で設定する事を指します。
検索広告を例にすると、検索広告枠1位に掲載できる広告は基本的には入札金額が高い、または広告の内容やLPの内容、キーワードの一致率が高いものとなります。
上位表示ができるとクリック率が上がるので、日々の入札業務でコントロールするというわけですね。
すごく簡単なお話をすると、自社の競合となる会社が「ハワイ」と言うキーワードを¥500で入札していた場合、自社で¥700で入札しておくと競合他社よりも上位表示される可能性があります。
※詳しい配信ロジックは難しい話になるので割愛します。
WEB広告代理店の仕事内容:
③レポーティング作業
レポーティング業務とは、インプレッションやクリック数、コスト、コンバージョン数などの数値を管理する為の作業です。
数値が成果指標となる為、広告マネージャーからレポートをダウンロードし、EXCELなどで係数管理をします。
つまり、数値管理する為にレポーティング業務が発生するという事になります。
WEB広告運用ではEXCEL操作が基本です。EXCELの数式やショートカットをマスターしないと仕事になりません。
WEB広告代理店の仕事内容:
④モニタリング管理
モニタリングとは、レポーティングにて確認できる数値を毎日ウォッチする事を指します。
WEB広告運用は数値や見るべき範囲が膨大に渡る為、見るべきポイントに絞って運用する事が大事です。
例えば、まずコンバージョン単価を確認して上がっているか下がっているかを確認し、下がっている場合はどこが下がっているのかを確認して改善施策を検討します。
日々のモニタリングができていない人は、運用担当者として失格です。と言われるぐらい基本中の基本なので、レポーティング業務を覚えながらモニタリング環境もしっかり覚えましょう。
WEB広告代理店の仕事内容:
⑤改善・拡大提案
改善・拡大提案とは、適正に広告運用をしていく上で必要な数値改善や広告予算拡大などの施策提案をしていく事を指します。
例えば、現状として検索広告のみ掲載している場合はディスプレイ広告やSNS広告などを導入してもいいですし、広告文を改善させてクリック率を上げる施策を提案するのもいいです。
現状維持では何も変わらないので、常に成果を改善させて月額運用金額を増額できる様に新しい施策をPDCAで回していく必要があります。
日々の運用業務の中で感じるもっとこうした方がいいとかこの広告を掲載したいといった提案はガンガンやっていきましょう。
提案って難しいのかな?と思いがちですが、運用業務に慣れてくると自然と施策提案が思い付くので問題ありません。
WEB広告代理店の仕事内容:
⑥クライアント往訪
クライアント往訪とは、WEB広告運用業務を代行している企業側に月次報告や施策提案で訪れる事を指します。
ただし、基本的にはクライアントと直接やりとりするのが営業担当が行く場合と、営業に加えて運用担当者も同行する場合があります。
クライアントに自分の意見をうまく伝える要素も必要。プレゼンっぽい雰囲気で緊張感も高い。
私はWEB広告代理店で働く前は、意外に人と会話しないITチックな業種なのかなと思ったのですが、全然そんな事はありませんでした。
クライアント往訪を通して人に丁寧にわかりやすく説明するスキルが身に付いたので、そのスキルは別の会社でもしっかり活用できています。
WEB広告代理店のイメージって?
ここでは、あなたも含めてWEBマーケティング業界に興味がある人が感じるWEB広告代理店のイメージについて、私が実体験ベースにお伝えします。
よく思われがちなWEB広告代理店あるあるを元に参考として記載します。
WEB広告代理店のイメージ:
残業はめちゃくちゃ多い?
結論、WEB広告代理店の月の残業時間はめちゃくちゃ多いです。
業界全体の平均残業時間は月に45時間程度と言われていますが、主に広告運用のプランニング業務を担当している人は月60時間でも少ない方です。
業務内容として、レポーティング業務→入札業務→クライアント対応→改善・拡大提案作成→資料作成→PDCA、、といった様にこの業務を1クライアント1セットで行う為、10クライアント担当する場合は約10倍の作業量が発生します。
残業時間が多くなる理由は、先述の通り1人に対して担当するクライアントが多くなる事があげられます。
また、クライアントからのオーダーが多いアカウントの場合は、作業時間が膨大になる為、終電帰りが当たり前になります。
ただし、現在は月の残業時間が45時間を超えない様に会社からきつく言われるケースが多い為、そこまで残業時間は増えていないかもしれません。
WEB広告代理店のイメージ:
最新WEBマーケティング知識は得られる?
結論、WEB広告代理店にいると常に最新のWEB広告、WEBマーケティング事例が手に入ります。
GoogleやYahoo!などの広告媒体社の営業担当者には、事業主を相手にしている部隊とWEB広告代理店を相手にしている部隊に分かれます。
無論、多くのクライアントを担当していて月額運用金額の総額が多いWEB広告代理店に営業をかけた方が広告媒体社側としては儲けが出ます。
それ故、広告媒体社が持っているナレッジがすぐに降りてくるというメリットがあります。
また、WEB広告代理店は多くの広告媒体社と取引がある為、最新広告媒体情報や広告フォーマット、ターゲティングなどの最新情報がいち早く手に入ります。
広告媒体社は広告のテスト検証を一定の額があるWEB広告代理店にお願いし、そこで成果が出た場合に一般公開するという事が多いです。
つまり、WEB広告代理店経由で広告掲載しているアカウントは、最新の技術を活用して広告配信しているケースが多いというわけですね。
WEB広告代理店のイメージ:
パリピが多い?
結論、比較的パリピが多い印象がありますが、どちらかと言えば若い人が多い印象です。
パリピが多いというよりかは、コミニュケーションスキルが高く、上司や先輩、同僚、クライアントと積極的に会話する事が好きな人が多く集まります。
また、年代層として20代の人が多い為、若くてフレッシュなバイタリティのある人が多く集まるとも言えます。
所謂パリピと言われる人が多いのは、サイバーエージェントぐらいです。
ただ、サイバーエージェントは業界TOPを走るほど優秀な会社であり、パリピに見えて優秀な社員がゴロゴロいるのも面白いところです。
WEB広告代理店に転職するなら
第二新卒で転職する場合に限った話になりますが、未経験からWEB広告代理店に転職するなら転職エージェントに登録する事をおすすめします。
ここでは、私がおすすめする転職エージェントを簡単に紹介しますので、是非参考にしてみてください。
転職エージェントを活用する際に大事をなってくるのが、とりあえず複数サイト(3つ程度でOK)に会員登録だけしておくことです。
登録しすぎるとエージェントが電話がかかってくるので、最大でも3つ程度にしておきましょう。最悪、電話をシカトしていい求人だけ見つけて気になったら折り返し電話して詳しい話を聞くでもOKです。
転職エージェントによっては取り扱っていない求人があったり、そのサービスの会員登録者でないと紹介しない非公開求人があったりします。
登録しない事には始まらないので、まずは大手転職エージェントから中心に登録し、少しニッチな人材を扱う転職エージェントも保険で登録しておくといいでしょう。
では、順に紹介していきます。
リクルートエージェント
転職エージェントとしてトップに君臨するおすすめのサービスが、リクルートエージェントです。
業界実績がかなりあり、会員限定の非公開求人がとにかく豊富です。
・約20万件の非公開レア求人あり
・外れが少ない
・転職支援実績No.1だから安心
・圧倒的に丁寧なサポート体勢
・リクルートのブランド力
私も使っていましたが、さすがリクルートのサービスといったところ。
とにかくサポートが手厚くて、求人を紹介してくれる転職エージェントの方がめちゃくちゃ優秀です。
しかも、リクルートエージェントに登録しないと紹介できない非公開求人が何と20万件もあります。
登録しない手はないですね。
企業側からすると優秀な人材を紹介してくれるリクルートエージェントに求人掲載依頼をすることが多く、それゆえに他のサービスにはないレア求人がサクサク見つかります。
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リクナビNEXT
転職エージェントとして人気が高く多くのユーザーが利用しているのが、リクナビNEXTです。
就活でリクナビを使ったことがある人もいると思いますが、その中途入社版がリクナビNEXTです。
第二新卒用の特設サイトがあったり、地方や好きな街で働きたい人向けの特設サイトがあったりと、ユーザーの希望を満たす求人が検索しやすくなっています。
・第二新卒用のサイトがある
・自分では探せない理想の求人が見つかる
・気になる企業から逆オファーがくる
・UターンやIターンにも対応
・ユーザー満足度が高い
私も使っていましたが、一番魅力だと感じたのは、気になるボタンを押した企業から逆オファーが来ることでした。
気になった企業は積極的に応募したいですが、企業側からオファーがくる求人は内定率が高く、面接から内定までスムーズにいく場合が多いです。
辛い転職活動の中で自分を必要としてくれる会社があると、幸せな気分になれますよ。
逆オファー案件は、企業側からのスカウトをされる形になるので、書類選考を無条件でクリアできることが多いです。
転職エージェント側が企業側に「こういう人がいるんですがどうですか?」と提案してくれる場合が多く、採用に繋がりやすい人ほど紹介されやすい傾向にあります。
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WEB広告代理店の仕事内容まとめ
如何でしたか?
WEB広告代理店の仕事内容を簡単にまとめてみました。
今後もWEB広告は右肩上がりで伸長していく事が予想され、最新の技術もどんどん増えてきます。
この記事を読んで気になった方は、是非WEB広告代理店でチャレンジしてみては如何でしょうか?
WEB広告や転職関連の記事は以下でまとめていますので、最後に合わせて読んでみてくださいね。
ではまた!
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