近年WEB広告市場の安定的な拡大が続いている事もあり、WEBマーケターやWEB広告運用の仕事ができる人の市場価値が上がっています。
でも実際WEB広告運用の仕事って何をするの?って思っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、WEBマーケター歴6年の私が、WEB広告運用の仕事って何をするのか、どこにメリットやデメリットがあるのかを解説します。
・WEBマーケターになりたい
・WEB広告の仕事に興味がある
・WEB広告運用の仕事って何する?
・WEB広告代理店で働きたい
・働きがいややりがいって何?
現役でWEB広告運用の仕事をしている私が、これからWEB広告運用の仕事をしたいと思っているあなたに向けて、WEB広告運用の仕事内容や面白いところ、やりがいなどを実体験ベースにお伝えしていきます。
私はWEBマーケター歴6年で現在もWEB広告集客の仕事をしています。また、未経験からWEBマーケターになり、インターネット広告代理店経由で事業主側WEBマーケターに転職しました。
未経験からWEBマーケターになりたいという方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>未経験からでもWEBマーケターになれる方法
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WEB広告運用の仕事って?
WEB広告運用の仕事は、ざっくりと言うとインターネット広告を適正な予算で配信して見込みユーザーを集客し、適正な費用対効果で売り上げを伸ばしていく仕事です。
はぁん、日本語でOK
と言う方にもう少し詳しく解説します。
・インターネット広告(ウェブ広告)を掲載する
・予算と目標を決めて毎日運用する
・目標達成に向けて施策を回していく
WEB広告運用の仕事:
①WEB広告って何?
WEB広告とは、インターネット上の検索エンジンやサイト内に掲載される広告、SNSで表示される広告などの事を指します。
電車内のチラシや看板などの広告がオフライン広告と言われるのに対し、WEB広告はオンライン広告と言われる事もあります。
世の中には様々な広告媒体や広告フォーマット、ターゲティング手法が存在し、あらゆる配信手法を駆使して広告を掲載する事ができます。
▼リスティング広告
Google検索広告
Googleディスプレイ広告(GDN)
Yahoo!検索広告
Yahoo!ディスプレイ広告(YDN/YDA)
▼SNS広告
Facebook広告
LINE広告
Twitter広告
Instagram広告
▼その他広告
ダイナミック広告
DSP広告
動画広告
※他にもありますが割愛します。
実際に運用していくイメージは、以下の記事が参考になりますので是非合わせて読んでみてくだい。
WEB広告運用の仕事:
②どういう仕事?
WEB広告の仕事は、年間や月間で決められた広告宣伝費を使って広告を配信し、使用した広告宣伝費のうちどれぐらいのコンバージョンが獲得できるかを数値化して適正に運用していくことが主な業務内容です。
コンバージョンとは成果地点で発生した件数を現し、主に会員登録や商品購入、成約などがあげられます。
例)人材業界のコンバージョンは会員登録。
例えば、毎月1,000万円の広告宣伝費を使って10,000のコンバージョンを獲得するという目標を置いて、それが達成できるかできないかを数値化して見ながら日々の運用業務を行います。
広告運用の目標の一つとして重視されることが多いのが、コンバージョン単価(CPA)です。これは、1件の成約でどれぐらい広告宣伝費をかけるべきかを図る指標で、広告宣伝費÷目標コンバージョン数で表せます。
例)広告宣伝費1,000万円で10,000件のコンバージョンの場合
コンバージョン単価は¥1,000になる。
例えば、コンバージョン単価を目標に置いている場合、必ずしもそれを守ればいいと言うわけではなく、コンバージョン単価を守りながらどれぐらい広告宣伝費を落とせるかが腕の見せ所です。
【良い例、悪い例】
広告宣伝費1,000万円、コンバージョン10,000件、コンバージョン単価¥1,000の場合。
①悪い例
コンバージョン単価は¥1,000円だったけど、コンバージョン数は5,000件だった。
→コンバージョン単価は達成しているが、コンバージョンは半分になっている。怒られるレベルでひどい。
②良い例
コンバージョン数は10,000件でコンバージョン単価が¥500だった。
→コンバージョン数は同じでコンバージョン単価が半分になり、使っている広告宣伝費が500万円になっている。広告宣伝費が半分になっているのでGreat!
コンバージョン単価を落としてコンバージョン数が目標達成するという事は、広告宣伝費がカットできる事を意味します。
企業側の広告経由の利益が広告宣伝費-売り上げ(コンバージョン×売上単価)で表せるので、少ない広告宣伝費で売り上げが立てばその分利益が出るという事になります。
つまり、コンバージョン単価を抑えてコンバージョンを多く獲得する事が利益効率改善に繋がります。
売上高広告宣伝費率という言葉がありますが、これは広告宣伝費が売上のうちの何%かを表す指標です。
例えば、100万円の売上があって広告宣伝費を30万円使用した場合、売上高広告宣伝費率は30%です。
会社によって変わりますが、売上高広告宣伝費率は30%以内で収めると良しとされる事が多いです。
WEB広告運用の仕事:
②具体的に何をする?
基本的には広告宣伝費を使ってコンバージョン単価を低く押さえながらコンバージョン数を増やしていくことが主な仕事ですが、数値の変数で噛み砕くともっと細かい仕事に分解できます。
クリック率(CTR)を上げる
クリック率は、広告が表示(インプレッション)された回数に対して何回広告がクリックされたかを表します。
クリック率を上げるために、検索広告やディスプレイ広告をABテストしてクリック率の高い広告を見つけていきます。
クリック単価(CPC)を下げる
WEB広告はクリックされた時にコストが発生するため、1クリックあたりの単価が低い方が少ないコストで広告を掲載できるので良しとされます。
クリック単価はコスト÷クリック数で表すことができます。
先ほどのクリック率を上げることができるとキーワードや広告の品質が上がるため、品質の高い状態になればクリック単価が下がります。
コンバージョン率(CVR)を上げる
コンバージョン率とは、広告がクリックされたうちどれぐらいコンバージョンがあったかの割合を出したものです。
コンバージョン率が高ければ、同程度のクリック数でもより多くのコンバージョンが獲得できます。
広告のLPテストやクリエイティブPDCAでコンバージョン率を上げることができます。
コンバージョン単価(CPA)を下げる
コンバージョン単価は、1コンバージョンに対してどれぐらいのコストを使ったかを表す指標で、コスト÷コンバージョンで計算できます。
クリック単価÷コンバージョン率で表すこともでき、広告業界ではこの方法で計算される事が多いです。
クリック単価を下げるか、またはコンバージョン率を上げる事ができれば、コンバージョン単価を下げることができます。
もう少し詳しい仕事内容をまとめました。
①レポーティング業務
日々の数値を管理する
モニタリングレポート作成
②クリック率を上げる
検索広告のタイトル、説明文テスト
ディスプレイ広告のバナー広告テスト
③クリック単価を下げる
クリエイティブテスト
単価の低いターゲティングを見つける
④コンバージョン率を上げる
LPテスト
⑤コンバージョン単価を下げる
クリック単価を下げる
コンバージョン率を上げる
⑥予算アロケーション
適正な広告媒体に適正な予算を振り分ける
⑦広告出稿
広告掲載に必要な設定をする
入稿作業
WEB広告運用の仕事:
③どういう働き方がある?
WEB広告運用の仕事には大きく二つのパターンがあり、WEB広告代理店で働くか自社で広告運用をするかになります。
WEB広告代理店
WEB広告代理店とは、クライアントから広告宣伝費と目標コンバージョン数の計画値をもらい、目標を達成できるように広告運用業務を代行する会社です。
自社でWEB広告運用ができる人がいない、またはWEB広告運用業務をアウトソーシングしたい場合にWEB広告代理店を使うケースが多いです。
基本的にはクライアントからの依頼で動くことが多いので、広告運用を好き勝手にできない、改善提案を一々提示しないといけないと言うデメリットがありますが、責任範囲が少ない点がメリットです。
WEB広告代理店の仕事内容については、以下の記事でまとめています。
自社で広告運用
企業のWEBマーケターとして自社のサービスにおける広告集客を担当する業務が自社広告運用業務、またはインハウスとも言われています。
自分で広告予算とコンバージョン単価、利益目標などを決定し、その目標を達成できる様に日々の広告運用をする仕事です。
自分で好きに広告運用できるので幅広い経験や知識が得られる点でメリットがある反面、目標達成しないと自社サービスの集客が減るので責任範囲が広い点がデメリットと言えます。
私もそうですがWEB広告の仕事をする場合は、まずWEB広告代理店で一定の広告スキルを身に付け、その後自社で広告を運用している事業主側に転職するケースが多いです。
未経験でWEBマーケターに転職するコツは、以下の記事でまとめています。
>>失敗しない!未経験でWEBマーケ業界に転職するコツ
WEB広告運用のやりがいとは?
ここでは、実際のWEB広告運用の仕事をしている私が、WEB広告運用業務のやりがいや楽しいと思えるポイントを紹介します。
・成果が改善すると気持ちいい
・最新マーケティング知識が手に入る
・市場価値が高い
WEB広告運用のやりがい:
①成果が改善すると気持ちいい
WEB広告運用で成果が改善するとこの上なく達成感を感じることができます。
例えば、引き継いだ案件の広告運用をして月間広告宣言費が2倍になるとか、広告宣伝費は変わらずにコンバージョンが1.5倍になったなど、自分が運用した結果成果が改善するととにかく気持ちがいいです。
・月間広告宣伝費が4倍に増えた
・コンバージョン単価が80%改善した
・広告経由の売上、利益が3倍に増えた
・会社内で動画広告を広めた
・引き継いでから右肩上がりで改善
頭を使いながら様々な手法を使って検証した結果、成果がグンっと上がるのを見ると、仕事に対するモチベーションがかなり上がります。
一方で成果が出ないとモチベーションが奪われるため、必死で成果を出す事が好きな人には向いています。
WEB広告運用のやりがい:
②最新マーケティング知識が手に入る
WEB広告は日々新しい広告フォーマットや新広告媒体、技術的なアップデートが多いため、最新のマーケティング知識や情報を得る事ができます。
常に最先端の技術に触れる事ができ、取り扱える事ができると言うのがこの業界のメリットでもあります。
WEBマーケティング関連のセミナーはいつも人気!
流れが早い事や情報量が多いというデメリットがある反面、得られる知識量や技術量も増えるため、新しい技術を学びたいという自己成長意欲が高い人には最高の業界でもあります。
WEB広告運用のやりがい:
③市場価値が高い
WEB広告業界は右肩上がりで成長している点とWEB広告に必要な知識や技術が特殊であるため、どこでも仕事が見つかるほど市場価値が高いです。
特に広告代理店で結構な額の広告運用をした事がある人や広告運用媒体を複数経験している人、運用スキルが高い人は、企業側のWEBマーケターに簡単になれます。
また、近年では広告代理店での運用から自社運用に切り替える会社も増えているため、WEB広告運用担当者を探している企業が多いです。
ちなみに私は広告代理店時代で大した成果を出していなかったのですが、転職して年収が上がり残業も減りました。
転職して年収が上がった話は、以下の記事でまとめています。
>>残業を減らしたら年収が100万円上がった話
WEB広告運用のきついところ
WEB広告運用の仕事は楽しい反面、厳しいデメリットも存在します。
・残業時間が膨大
・PC操作が早くないとやっていけない
・覚えることがたくさんある
WEB広告運用のきついところ:
①残業時間が膨大
WEB広告運用の仕事は多岐に渡るため、残業時間がかなり増えます。
私は広告代理店時代に月の残業時間がMAXで90時間を超えた事があります。
1ヶ月の間、毎日始発で出社し終電で帰宅、土日も働くという過酷な日々を過ごした事もあります。
業界に入った時に最初に辛いと感じたのは、仕事の効率化を測らないと早く家に帰れないという事でした。
仕事効率が改善しないと残業時間が増えていくため、心身共にダメージを追ってしまう人が後を立ちません。
特にWEB広告代理店での仕事は、クライアントからの要望でレポートを作成したり、月次報告資料を作成してクライアント先に訪問したりと別業務も担当しないといけないため、自社で広告運用をする人と比較して作業量が膨大になります。
広告代理店での激務によりメンタル不調になって退職する人が多いのも事実です。
WEBマーケティング業界がどれぐらいきついかについて解説した記事は、以下から見れます。
>>WEBマーケティング業界のリアルとは?
WEB広告運用のきついところ:
②PC操作が早くないとやっていけない
WEB広告運用はEXCELで数値を管理したり、複数のタスクを同時並行でこなさなければいけないため、PCの操作スピードが遅いとまず仕事ができません。
PCのショートカットキーに加えてEXCELのショートカットキー、数式を駆使するなど多岐に渡るため、PC操作スピードを上げないとそもそも仕事が成り立ちません。
EXCELの数式を動かしている間にクリエイティブを考えたり、ページの読み込みを待つ間に予算アロケーションをするなど、とにかく作業効率とスピーディーな対応が必要です。
PCで本当に使えるショートカットーは、以下の記事でまとめています。
>>仕事で使えるPCショートカットキー10選
WEB広告運用のきついところ:
③覚えることがたくさんある
常にWEB広告の最新情報が入ってくるため、知識としてインプットし実際に手を動かして試してみるといった様に、覚えてすぐ実行するスキルが必要になります。
また、自ら最新のWEBマーケティング情報や広告媒体、広告運用のアップデート情報や事例を広いにいかないと広告運用スキルが上がらないため、自主的に行動する事も必要です。
ただ、新しい情報を知るのが好きな人や勉強好きな人にとってはむしろメリットの方が強く、好奇心旺盛な人は何ら問題ないです。
以下のサイトをチェックしておくと、基本広告運用の基礎やWEBマーケティング最新事例を学べます。
結論:
WEB広告運用の仕事は楽しい?
結構きつそうだけど、広告運用の仕事は楽しいのかい?
答えはYESです!
私は、この業界で働ける事がとにかく楽しくて、毎日刺激的な仕事ができているので飽きる事もないし、むしろ仕事に対するモチベーションは高くなり続けています。
モチベーションが上がった事で仕事は辛くないし、むしろ楽しく、最近では企業の社長さんから直々にヘッドハンティングされました!
・成果が出るとめちゃくちゃ気持ちいい
・新しい技術に触れる事が楽しい
・ビジネススキルが格段に上がる
・様々な広告媒体の運用ができる
・WEBマーケター同時の繋がりが面白い
・どの会社でも適応できる
一見難しそうな仕事内容ではありますが、未経験で転職した私でも半年程度必死で働いたら慣れました。
成果を出すか出さないかが数値でしっかり現れてくるため、仕事に対する成長意欲が強かったり、ビジネスで成功したいと思っている私からすると天職の様に感じます。
おまけ:
WEB広告運用に興味がある人向け
ここまで読み進めたあなたは、きっとWEB広告運用に興味が出てきているはずです。
ここでは、就活生や未経験からの転職を考えている方向けに、おすすめのWEB広告運用参考書を紹介します。
もちろんすでにこの業界で働く新人の方も必見の本を厳選して紹介しています。
以下で紹介する参考書をどれか一つでも読んでおけば、WEB広告運用の知識が得られるので、興味がある方は是非読んでみてください。
私は以下の3本を全て持っています!自信を持ってあなたにおすすめするよ!
必携 インターネット広告 プロが押さえておきたい新常識
インターネット広告20年の歴史から振り返る今後の展望や、現在の業界動向や最新のマーケティング事情が学べます。
WEB広告は歴史が長く、しかも1年も経つと技術がガラッと変わります。
今からWEB広告業界に入る人は、昔どういう手法が流行ったのかを理解しながら今の技術を学んでいくとすんなりインプットできるのでおすすめです。
少なくとも5年ぐらい前のWEB広告知識は覚えておいた方がいいです。知っておくと業界歴が長い人と会話できるし媒体社との連携もスムーズに行えます。
予算が見える・効果が上がる ネット広告徹底活用ガイド
広告予算の決め方や広告配信手法の選び方、広告運用の細かい運用方法などが全て網羅されています。
私も持っていますが、検索広告やディスプレイ広告、SNS広告など細かい特徴やメリットが記載されていてわかりやすく解説されている点がポイントです。
広告運用の適正な運用方法がわからない人に対して、どうやって成果改善をしていくか実例を用いてわかりやすくポイントが書かれているので、WEB広告初心者のバイブルにもなります。
WEB広告運用の仕事についてもっと詳しく知りたいという場合は、実践形式で書かれているこの本がおすすめです。具体的に何をすればいいか書かれているので、仕事のイメージが付きやすいのもポイントです。
マンガでわかるWebマーケティング 改訂版
マンガでわかるでお馴染みのWEBマーケティング版がこちらの本で、マンガを通してWEBマーケティングや事例などがわかりやすく理解できます。
この本の最大の特徴として、実際に企業で実施された事例が記載されている点にあります。
WEB広告運用担当者はWEB広告の最適化に目が行きがちですが、WEBマーケティング全体を俯瞰して見る事ができると、運用スキルが格段に上がります。
WEB広告運用はWEBマーケティングの一つに過ぎないです。
WEBマーケティング全体を見て戦略を立てていく事がWEBマーケターの仕事です。
WEBマーケティング知識がWEB広告運用に必要なスキルである事は間違いないです。
WEB広告運用の仕事まとめ
如何でしたか?
WEB広告運用の仕事をざっくりとまとめてみました。
WEB広告は今後も拡大していくと予測されるため、WEB広告の仕事はマーケティング業務の中では特に市場価値が高い職種になります。
この記事を読んで少しでもWEB広告の仕事がしたいと思った方は、是非以下の記事を参考に転職してみてください。
記事内で紹介した他の記事をもう一度読みたいという方に、以下リンクを記載しておきますので参考にしてみてください!
ではまた!
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